日別アーカイブ: 2017年5月31日

不動産の価格査定について

長期間を要し骨の折れた売り住宅物件が、隣地境界線確定の作業も終わり、購入希望者との最終調整に入ることが出来ました。

今度は、新たな物件の価格査定が続きます。

住み替えのお客様の住んでおられた居宅を売却する長峰町の住宅。

そして、借入金返済のための、一般に言う「任意売却」と呼ばれる手続きを経た魚沼市の自然落雪屋根で高床式3F住宅物件。

転居等の都合で、空きになる広大な敷地を持った長岡市草生津の住宅。

マンションの住み替えのためのご依頼。

その査定の目的は色々です。

何れの場合においても、査定者の責任は重大です。

各ケースのどれおいても、その提示された査定価格が、その後のお客様の行動計画に大きな影響を与えることは同じです。

この価格であれば、ほぼ間違いなく販売が完結する査定価格。

この価格で、買い換えの予算を組む、返済を計画するならば、ほぼ安全圏と判断される重要な金額と言えます。

私は、ある物件の査定が一応終っても、必ず、一日置きます。

見落としはないか、また、思い込み・先入観念はなかったか。

感情的な思い入れ、特に同情等が判断に影響してはいないか。

それを時間を少し置き、その作業からしばらく離れ冷静になった時点で、再度、検証することができるからです。

その結果、かなりの割合で査定根拠を見直し、査定価格を変更することもあります。

以上のような判断は、数多くの物件の売却をお手伝いし、完結させてきた経験の蓄積に拠るところが大きいと思います。

しかし、これはあくまでも私の価格についての意見です。

販売開始価格設定を決定するのは、所有者であるお客様です。

その判断をするにあたり、適切かつ正確な資料をご提供するのが、この場面での私たち不動産業に従事する者の仕事です。

しかし、冷静な着実な計画の判断材料として、その基準とする査定価格について、高く査定を出してくれた業者が高評価を受けるケースが往々にしてあります。

業者が、その価格を保証する訳でもなんでもないのにです。

少なくとも、最大限のその価格で販売活動をしてくれることはありますが、要はその会社、実績に対する信頼感なのでしょうか。

何か、愚痴ぽっく聞こえるでしょうか。

人生、当人にとって良いことも悪いことも、経験しなければならないようになっているようです。

非常な貴重な経験になりました。

ところで、今回のテーマとして特に言いたかったことはこれからです。

買い取りの場合であれば、少しでも高い金額を提示してくれる業者さんに感謝し、買取をしていただくのは合理的で当然の判断です。

ただし、そこに変な条件が付けられていないか、どうかの確認が重要です。

例えば、売主が瑕疵担保責任を負うことになってはいないか。

引き渡し後に、雨漏りしている、給湯器が故障していると言って、請求を出してくるかどうかです。

また、転居によって不要となった残置物の処理費用は売主の負担となるのどうか。

このような条件の違いで、買取価格が大きく変動します。

当社は買取りについては、売主さんの瑕疵担保責任は負わなくて良い。

現況そのまま引渡してもらえればそれで結構。

ハウスクリーニング、建物・設備等の一部補修、残置物もそのまま残しておいて結構。

売主さんは、転居先の荷開き、片付け等で精一杯でしょうから、そちらにのみ専念していただきたい。

このような条件で買取をさせていただいています。

プラス、弊社はそんな大規模な組織ではなく、少数精鋭(5人全員宅地建物取引士です。)をモットーにして活動しています。

査定担当と、最終判断を行う最高責任者は、隣の席に座って業務を行っているような格好です。

よって、査定価格の信頼性と価格提示の迅速性は、他には無いものだと思っています。