不動産価格査定について思うこと。

長期間を要したちょっと骨の折れた物件の処理が、ちょうど年度の変わり目に合わせるように終わりました。
今度は、新たな物件の価格査定が続きます。
住み替えのお客様の住んでおられた住宅。
借入金返済のための、一般に言う「任意売却」物件。
転居等の都合で、空きになる住宅。
その査定の目的は色々です。
しかし、その提示された査定価格が、その後のお客様の計画に大きな影響を与えることは、どのケースも同じです。
この価格であれば、ほぼ間違いなく販売が完結する査定価格。
この価格で、買い換えの予算を組む、返済を計画するならば、ほぼ安全圏と判断される重要な金額と言えます。
責任重大です。
査定が一応終わり、一日置きます。
見落としはないか、また、思い込み・先入観念はなかったか。
冷静に判断することができるからです。
私は、この査定価格基礎として、販売完了までの難易度についての意見を付して、3つの価格設定をご提示します。
第一は、この価格であれば早期に販売が完了すると思われる価格設定。
第二は、販売期間が3カ月程度見込め、場合によっては若干の価格調整が必要となる可能性がある価格設定。
第三は、販売期間が12ケ月程度見込め、広告等の反響をみて価格調整が必要となる可能性高い価格設定。
その幅は、どの位が妥当かは経験によるとしか言いようがありません。
ほぼ9割以上は、この第一と第二の価格設定の間で売買契約となります。
これは、あくまでも私の価格についての意見です。
価格設定を決定するのは、あくまでも所有者であるお客様です。
その判断材料をご提供するのが、この場面での私たち不動産業に従事する者の仕事です。
買い取りの場合であれば、少しでも高い金額を提示してくれる業者さんがありがたがられるのは当然です。
しかし、冷静な着実な計画の判断材料として、その基準とする査定価格について、高く査定を出してくれた業者が高評価を受けるケースが往々にしてあります。
業者が、その価格を保証する訳でもなんでもないのにです。
少なくとも、最大限のその価格で販売活動をしてくれることはありますが、要はその会社、実績に対する信頼感なのでしょうか。

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